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非中央集権とはなんだろう #暗号通貨界隈のキーワードを考える

「暗号通貨は、非中央集権的であるべきである」と言われることがあるが、非中央集権とはなんだろうか。
そもそも、「中央集権」という言葉は、
中央集権の体制の国家。「中央集権」とは、統治権および財源が国の中枢機関に集中している体制のこと。 出典:Weblio
というように、国家体制を表現する文脈で使われる。

中央集権とは、日本国では、主権者として「国民」が最高権力を持っているということを意味する。
衆議院・参議院は「国民」が選挙した議員で組織され、その議員の中から内閣総理大臣が指名され、内閣総理大臣は、最高裁判所長官を指名する通り、「国民」国家権力の頂点にいる。このような、「権力の集中」を正義とする価値観は、つまり民主主義である。

この文脈において、対義語は「自由主義」である。
自由主義の価値観は、「権力の分散」を促す。
統治権は、日本では立法権、行政権、司法権がそれぞれ、国会、内閣、裁判所という機関にそれらの権力が与えられているが、これは、権力を一つにまとめると、暴走し、暴君と化すことを歴史が証明しているからである。
日本国においてはそれぞれがお互いを抑制する仕組みを加えて、「権力の集中」に修正を加えている。

自由主義と民主主義の考え方は、中央政府と地方政府の関係における「地方分権」でも見ることができる。
日本国においては、地域の住民が、自分らの地域の身の回りのことについて、国とは独立して決定し、遂行する住民自治・団体自治を地方自治の本旨と呼び、中央政府から様々な権限を委譲されている。
米国では、比較すると日本国の統治機構よりも「権力の分散」の度合いが強い連邦制度となっている。
州が軍組織を有し、州法を適用する州裁判所を有するように、もともと独立国家があり、その上で中央政府(連邦政府)へ権限を委譲するという歴史的背景から、地方政府の権限が強い国家体制と言える。
なお、州の立ち位置については『アメリカ合衆国と州の関係』にまとめました。

このように、「権力の集中」と「権力の分散」はお互いに異なる価値観であるが、どちらかが常に正しいというものではない。
選択する者の好みによって、その権力の集中(分散)の濃淡のグラデーションの間を動くだけなのである。

また、「分散の度合い」をさらに強めて、権力の分散に振り切ると州などの地方政府は独立国家となり、ここに新たな中央集権国家が誕生するのである。

XRPがビットコイナーに嫌われる理由


さて、「非中央集権」という言葉は、「中央集権に非らず」というものの、中央集権は相対的な位置を表す言葉なので、「暗号通貨の世界は、非中央集権的である」という言葉の意味も、時代とともに移り変わるようである。
ビットコインが誕生した当初は、「国家が発行に関与をしない通貨である」という意味で使われていたのだろうが、現在では、Ripple社の発行するXRPや、ボタンをポチポチするだけで発行が出来てしまうトークンが無数に登場し、その存在が市場で支持された事によって、「特定の発行者の存在しない」という意味となり、視点が国家レベルから私設団体レベルに変化してきたようである.

ビットコインが、非中央集権、分散型と言われてもてはやされ、ビットコイナーが熱中する理由は、ビットコインが自分たちの手で扱うことのできる通貨であるからなのではないだろうか。
(完全に想像。ともかく、ビットコイナーは、おそらくそのような思想を持つ人の集合体なのだろうと思っている。)
この思想のもとで暗号通貨に触れた人は、Ripple社に様々な権限が集中しているXRPは、理想とはかけ離れたモノとして、その眼に移ることになる。


とはいえ、ビットコインが自分たちの手で扱える通貨と言えるかは議論があるところのようで、特定の企業がビットコイン・コアを支配しているとか、検閲をしているとか、様々な批判が存在するようである。

「ぼくたちのお金、モナコイン」


モナコインは、そのキャラクターから、ネタコインとも思われてきたが、上記のような、自分たちの手で扱えることを良しとする価値観から、モナコインを推す者たちが存在することは、モナコインが公開された時から、少なくないようである。
以下、私見を述べるが、

 自分たちでモナコイン取引所を作り、自分たちでモナコインのインフラを整え、自分たちで・・・。

この「自分たちで」という精神を私は大切にしたいと思うし、誰かが何かに挑戦した時の失敗などは笑って済まされる、「お互い様の精神」で、モナコインを楽しみたいと思う。
モナコインは、個人が手に入れた経済おもちゃだと思っているし、モナコインは世界最大の同人誌の即売会コミケのように、皆が参加者であり、皆が主役であるべきと思っているので、自分はお客様だぞという態度や、投資家様だぞという態度の参加者が増えると、とても寂しい。

最後に、モナコイナーとして日本のインターネット文化を作っていくことへの参加を、是非おすすめしたい。

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